2004 年 7 月 23 日 (金) 那覇

はてさて、なぜさっきのページなどで仲島の大石などに今更注目しているかというと、 最近面白い絵と出会ったからです。 知っている人には有名だと思うのですが、葛飾北斎『琉球八景』です。 江戸時代の浮世絵は今で言えば『明星』だったり『ペントハウス』だったりしたわけですが、 名所旧跡の絵は今で言えば『るるぶ』みたいなものだったのでしょう。

さすがに昔から旅が大好きな日本人、 江戸にやってくる琉球使節の風俗で話題になりつつあった琉球に、 いたく旅心を刺激されつつあったと思われます。 北斎も中国の「琉球国志略」に描かれた白黒の絵をパクって、 想像と憶測と妄想を加えて『琉球八景』という浮世絵を作りました。

ここでそれらの 8 枚の浮世絵を独断と偏見で解説します。 すべて那覇近辺の絵のようですが、 今でもすぐにどの場所かわかる絵がある一方で、 少なくとも当時見たときに何枚か、 全くどこに当たるのか想像もつかない絵がありました。

  1. 泉崎夜月

    泉崎夜月

    これはわかりやすい絵です。本当にタイトルが正しくて泉崎であるならば、 おそらく橋から右に少し行った場所が今で言うパレット久茂地、県庁、 国際通りになるのでしょう。 琉球に多く作られたという中国風の石積の橋が美しい (今でも識名園などにありますね)。

    調査した結果、現在の泉崎とは少しだけ離れた場所 (地図では孔子廟の前になっている) にあるようです。 現在の那覇商工会議所前なので、150m ほど上流側です。(2004/08/05 追記)

    あと、パレット久茂地、県庁などは絵の右側ではなくおそらく左側ですね。(2004/09/08 追記)

    今回の旅の最終日にもう一度考察します。

  2. 臨海潮聲

    臨海潮聲

    少なくとも初めてこの絵を見た当時は全然どこだかわかりませんでした。 今はわかります。この絵の場所に関しては今回の旅の最終日に…。

  3. 粂村竹籬

    粂村竹籬

    これもタイトルが正しければ那覇の久米でしょう。 ただし現在は、久米は海に面していません。 調べていくうちに、那覇は堆積と埋め立てによって、 近代から現代にかけてどんどん海岸線が沖に延びており、 海岸線の位置は全くあてにならない、ということを知りました。 おそらくここを右に少し行くと、1. の泉崎でしょう。

    今回の旅の最終日にもう一度考察します。

  4. 龍洞松濤

    龍洞松濤

    最初、この場所がわからなかったのですが、 その後の調査により判明しました。 場所は奥武山の龍洞寺だそうです。 とは言っても、そんな寺今ないじゃん…。 護国神社はゆいレールから見える場所にもあるけど…。 引き続き、現在のどの場所に相当するかを調査しますが、 相手が当時は完全な島だった奥武山だからな〜。難航しそうです。 (2004/08/05 修正)

    今回の旅の最終日にもう一度考察します。

  5. 筍崖夕照

    筍崖夕照

    これはおそらく波の上宮でしょう。違ったらすまんです。 現在の写真は…おお、あったぞ…。もっとも、海岸線の位置は特に手前方面で全然違いますが…。

    今回の旅の最終日にもう一度考察します。

  6. 長虹秋霽

    長虹秋霽

    もっとも謎だったのがこの絵でした。これは一体どこ? 謎は深まるばかりでした。 わざわざ絵にするからにはそれなりに重要な場所なのだろうけど、 この橋は一体…? これも今はどこを描いた絵か大体わかります。これも詳しくは今回の旅の最終日に。

    しかし後ろの山は…赤富士? (笑)

  7. 城嶽靈泉

    城嶽靈泉

    これは本当に全くわかりません。 まあ、内陸っぽいのでなかなかわかりませんが…。 しかしここにも赤富士(?)が! さすが北斎先生。

    那覇市樋川1丁目の湧泉ではないかという説があるらしい。 でもネットに写真が見つからないぞ。 次に那覇に行ったら探して撮ってくるか…。(2004/08/03 追記)

    今回の旅の最終日にもう一度考察します。

  8. 中島蕉園

    中島蕉園

    で、問題のこれ。この中央の岩が先ほどの「仲島の大石」と言われているようです。 このあたりの詳しい話はまた明日…。 ところで、ついにこの絵には冠雪した富士山が! すごいぞ!

閑話休題。ややアカデミックな話を続けて疲れましたね。 やや小腹も空きました。 近所のコンビニでお買い物をしてきました。

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まずはタカラ can チューハイのシークァーサー味。 こんなもの内地では見た覚えがないぞ。あるのかな?

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それと、ポーク玉子チキナーおにぎり。 チキナー (芥子菜) チャンプルーとポーク玉子をミックスしたおにぎり。 「温めるとさらにおいシーサー」というベタなギャグが素敵 (笑)。

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てなわけで、明日に続きます。おやすみなさい。


「地味な史跡めぐり(1):仲島の大石『中島蕉園』」に続く。


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