Macbook Air SSD換装: 物理的な換装作業で思わぬ難問発生

「Macbook Air SSD換装」の話題、第8回目です。

注意: 下に書いたことも正確ではないことがわかりました。 「インターネット復元」でも、たしかにFilevault2が利用できる状態に復元パーティションを作成できますが、それはLionのクリーンインストールを行った場合のみです。 つまり、復元画面で「MacOS Xを再インストール」を選択した場合のみ、復元パーティションが作成されます。 復元画面のメニューから「Time Machineバックアップから復元」を選んだ場合は、たとえ元のシステムでFileVault2を利用していたとしても、復元時にFileVault2の実行に必要な隠しパーティションが削除されてしまいます(これはバグといってもいい問題点だと思います)。そのため、Time Machineから復元しつつFileVault2を利用するには、一旦「MacOS Xを再インストール」でLionをクリーンインストールし(ユーザ名は普段使っているのとは別の一時的な名前でインストールする)、その後「移行アシスタント」などを用いてTime Machineからデータをリストアし、一時的なユーザを削除するという手順をとる必要があります(あるいはインストーラの最後の方でTime Machineからの移行を選択する)。これについては後日まとめます。 (2012/06/15 追記)

注意: いろいろ長く書いていますが、筆者のFileVault2の実装への理解に間違いがあり、 このような面倒な手段を行わなくても、 「インターネット復元」でFilevault2が利用できる状態に復元パーティションを作成できるようです。(補足:これは正確ではありません。上に追記した「注意」をお読みください)なーんだ。 まあ、その作業を手動でやった記録として、 こちらのページは良かったら読んでみてくださいませ(トホホ)。 なお、ハードウェア的な問題については、 もしかしたら一部の人に意味があるかも知れません。(2011/11/17 追記)

Macbook Air (mid 2011, 11-inch)のSSDを、Lion復元パーティションを保持し、 FileVault2による暗号化が可能な状態で換装するための様々な試行錯誤が終了。 結局検証では成功したか失敗したかが不明なままなので、 一か八か設定が完了した新しい本番ディスクを、Macbook Airに内蔵してみることに。

さて、Macbook Airの電源を切り、裏を向けます。

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新SSDに付属してきた、 専用の星型のドライバでネジを順番に抜いていきます。

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長いネジはヒンジの部分を止めているものです。

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さて、Macbook Airの中身が現れました。 やはり、ほとんどの面積が電池なのね。

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まずはバッテリーからマザーボードに給電しているプラグを慎重に外します。 上に引っ張る方向で、一応手でも外せます。

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これが256GB内蔵SSD。チップはサムスンです。

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SSDを固定しているネジを、トルクスのドライバーで外します (これも新SSDに付属しています)。

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旧SSD、無事に外れました。

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ここで問題発生! ショックで写真を撮るのも失念していたようで、 後から見直すと写真がないんだけど…。

新しいSSDがうまく挿入できない!!!

のです。

第一の問題はこのコネクタ部分、基板自体の厚さと端子部分の長さが、 わずかに元のSSDと異なるようで、元々入っていたSSDの基板はすんなりと奥まで刺さるのに、 新しいSSDは少し力を入れないとコネクタに入りません。

基板が若干厚く、またわずかに長いためか、うまくコネクタとフィットしない

また、これ以上力を入れたら壊れるのでは、というくらい力を入れて差し込んでも、 十分に入りきらないためか、この図のように、バッテリー周りを囲むプラスチックのパーツのところに、SSDの基板の右下の切欠きの部分が噛み合わず、上に乗りあげてしまうのです。

SSD基板右下の切欠きの部分が、バッテリーの周りを囲むプラスチックのパーツの上に乗りあげてしまう

しかし、みんながみんなそうならもっと問題になっていると思うので、 私のところに来たロット固有の問題か、 あるいは私の入れ方が間違っているのかも知れませんが…。 ともかく古いSSDはすんなり入るのに、 新しいものは頑張っても実際入らないんだから仕方が無い。

これは困った…!

まあ、このままでも蓋を閉じることは可能でしょうが、 この状態ではとてもSSDをネジで固定することはできないので、 持ち歩いたり結構乱暴に扱ったりするノートパソコンの部品の組み込み状態としては、 あり得ないと言えるでしょう。

1分ほど悩んだのですが…結局乱暴な結論に達しました。

ドラえもんのポケット…じゃなく、物置の工具箱をゴソゴソ漁って取り出した…

ヤスリで削ればいいじゃん♪

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ああなんという痴的な手段 (繰り返しますが、 どんなに頑張っても入らなかったのはたまたま私だけかも知れません。 また、もし同じ目にあったとしても、 こういう乱暴なことが嫌な人は返品するが吉)。

まあ、ここまでせっかくやってきたんだから、というのはあるけれども、 1200ドルのSSDをヤスリで削って壊したら「あたしって本当にバカ」状態。 しかしそれはそれで美味しいネタ!(笑)

……と割りきってヤスリでゴシゴシと、図中(1)〜(3)の3ヶ所を、基板内のパターンや端子の接点に引っかからない程度、わずかコンマ数ミリずつ削ってみました。とにかく少しずつ、慎重に慎重に。(1)と(2)は一直線上なので、同時に削りました。

赤いラインの部分を、コンマ数ミリ削る

ちなみに、ヤスリの削りかすをMacbook Air筐体内に落とさないように、 削る作業は少し離れた場所で作業した方がいいですよね。

そしてホコリを十分に払って、コネクタに挿し込むと…。

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ギリギリ、バッテリー周りの枠に乗り上げない状態になりました! ネジ穴のところも、これもギリギリなんとかネジ止めできそう。

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ということで、もう一度トルクスを使ってネジ止め。完璧です!

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あとは、もう一度バッテリーとマザーボードを繋ぐコネクタを繋ぎ直し、 さらに裏蓋を星型ドライバで全て締め直せば、 物理的な換装作業は完了です。 さて、これではたしてうまくいったのでしょうか?

きちんと認識はされるのか? 復元パーティションはちゃんと使えるのか、ドキドキです。

さらに続きます