2007 年 2 月 18 日 (日) 代官山

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矢野絢子『窓の日』

(CD, 2005-10-12)


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矢野絢子『浅き夢』

(CD, 2005-04-13)


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矢野絢子『氷の世界』

(CD, 2005-01-19)


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矢野絢子『ライヴ「ナイルの一滴」 [DVD]』

(DVD, 2004-12-08)


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矢野絢子『ナイルの一滴』

(CD, 2004-10-13)


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矢野絢子『夕闇(初回)(DVD付)』

(CD, 2004-09-08)


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矢野絢子『てろてろ』

(CD, 2004-05-26)


矢野絢子 2007/02 東京2days

さて、ついに「晴れたら空に豆まいて」の第三ステージ。このステージは先ほどのリクエスト編とは異なり、CDになっていない曲だけをやっていくという企画です。テーマ的には歌小屋でのライブが「恋人」の期間なので、そのテーマにそった感じでまとめていくということに。

ということで、このライブのセットリストはこんな感じ。ほとんど全く知らない曲ばかり。このステージでも、サポートに史香さんがヴァイオリン。

  1. 名前のない恋人(アカペラ)
  2. ポケットの穴
  3. ぽう
  4. ヨタの道
  5. 愛の迷路
  6. 白い花
  7. めぐり
  8. 最後の冬
  9. 背中
  10. 瞳の中に
  11. きせつのうた
  12. [Enc.]夕焼け
  13. [Enc.]カーテンコール
  14. [Enc.2]ドラマチックなタイヤのブルース
  15. [Enc.3]恋

さて、開演。矢野さん、今回は舞台の中央に進み、アカペラで歌い出した。そういえば私が初めてライブを聴いた品川のグローリアチャペルでも、最初にアカペラで一曲歌っていたことを思い出す。この「名前のない恋人」は、歌いながら手話で歌詞を語っている。昨日のステージでの「抱きしめろ」のMCを思い出し、これも「愛の表現」なのだな、と思う。

ピアノに移り、「ポケットの穴」。「穴は開けたままにしておくよ」というフレーズが耳に残る不思議な曲。今回はまったく聴いたことのない曲ばかりなので、なかなかこちらも妙な緊張感。

「最近どういう曲を作っているかというと…」。ここで昨年作ったという曲を2曲。「犬の『ヨタ』と猫の『ぽう』の曲です」ということで…「ぽう」と「ヨタの道」。なんか対照的な野良猫と野良犬の歌。聞き取れなかった部分もあるのでアレなんだけれども、なんか、心にズン、と来る重い歌だった。また聴いてみたい。

ここで登場の史香さん、今日は眼鏡をかけている。「実は目が微妙に悪いので、眼鏡を今日買ってきたそうです」。うんうん。「どこで買ってきたんだっけ…秋葉原?」。ぷるぷる。「あ、ちがうの?」。うんうん。「どこ?」。はて?「…私が寝ていた間の出来事でした」。…ってな感じ。相変わらずこの二人のコンビは面白い。

そして史香さんの伴奏がカッコいい「愛の迷路」。気合いの入った演奏で早速ここで弓を一本切っている。そして「左手に風が通りすぎ、右手には小さい愛を…」という感じのフレーズが印象に残った「白い花」。この「白い花」は1997年に作った曲で、10年前、初めて「ラブソング」を意識して書いた曲だとか。

「めぐり」、「最後の冬」、そして「背中」。「壊れてしまいそうさ僕の心/破けてしまいそうさ君の体」という「最後の冬」のフレーズがとても印象に残っています。

「さすがに3ステージ、ノドに来てます」とのMC。ここで、1曲目の「名前のない恋人」の解説がありました。とにかく自分の曲には雨の曲が多い。これは雨が好きだから。雨の日に、蛍光イエローの服を着て、スーパーの店先で何かの勧誘のバイトをしていた。そこでなんか飛んでしまったのか、だんだん目がかすんできて幸せな気分になってきた。目の前の雨が光の雨に見えてきて、「ああ、これが愛!」ということでできた曲が「名前のない恋人」だそうです。

えーっと。ちょっと濃すぎる神秘体験(笑)なので、なんだかわかんないけどその強引な結論がなんかロックだぜ、ということで。

そして「瞳の中に」「きせつのうた」で本編が終了。「きせつのうた」、いい曲だったなぁ。また聴きたい…。

さて、アンコール…なんか矢野さん、ノリノリでゴロゴロと転がる椅子(?)に座って登場。ゴロゴロ〜。「なんか楽屋でこれを見てから、これに乗って登場してみたかったんです」、ということで、まずは昨年作った曲ということで「夕焼け」。同じ時代に同じ場所で同じ真っ赤な夕焼けを見る、そういう仲間を歌った曲。

これを歌い、そして「仲間を呼びたいと思います」ということで、史香さんも登場。まさにアンコールには…というタイトルの「カーテンコール」。これもいい曲だった。ああ、歌詞を覚えておけないのがもどかしい。

ということで「空豆最高!また来ます」とのこと。今回の矢野さん、今まで東京のライブで見た中で、一番楽しそうにライブをしていたように見えました。

みんな、これでも収まらない再度のアンコール。今度は史香さんが、矢野さんが乗った「ゴロゴロ」を押して登場。では、マニアックなこのライブの最後に、思いっきりマニアックな曲をしましょう、ということで、メジャー時代のラジオ「春吉を追いかけろ」から発生したらしい(私は聴いていないので知らない)「ドラマチックなタイヤのブルース」。

「みんなも一緒に歌ってください」ってことなんだけど、知らない。でもなんか適当に歌っていて楽しい妙な曲。「トラックのタイヤをこすっていて、輪ゴムが何本出来るか考えた」「代官山の代官も、鷹匠町の鷹匠も」「タイヤの溝もかっこいい」なんだかよく分からん(笑)。てなことで、大いに盛り上がって終了…。

とは問屋が卸さず、さらにアンコール。「しつこい人たちですねー」と矢野さん再度登場。「もう少し年取ったら怒って帰るよ(笑)」。ということで、本当のこの素晴らしい3ステージの最後を飾る曲は…「恋」。

しかし、一年と少し前、メジャー終了時にいったいどうなってしまうのかと思ったけれども、この人の音楽は、本当にこの人の音楽を愛する人々をとらえたまま、さらに濃密に聴き続けられている。

それは高知の歌小屋だけではなく、あれほどメジャー時代に妙に意識していたような感があったこの東京でもそうだ。まさに、愛される音楽とその歌い手の幸せな姿をみた感のある3ステージだった。次のライブがまた楽しみだ。


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