プラハからの小包:フレクサレットⅡ

今日家に帰ったら、不在連絡票が入っていました。荷物はプラハから。

何かというと…これ。

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チェコスロバキアMeopta社のFlexaret Ⅱという二眼レフカメラ(チェコ共和国ではなく、チェコスロバキア)。1947年から1949年に生産されたもののようだから…、つまり60年以上前のもの。

そしてこの頃と言えば、ちょうどチェコスロバキア共産党のクーデーターによって、チェコスロバキアが社会主義国となった頃(1948年)にあたる。

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Meopta社は、第二次大戦中、ドイツに占領されていた頃はドイツ軍用の光学機器しか作らせてもらえず、そしてその20年ほど後の1968年のプラハの春事件以降は、ソビエトによる「正常化」という干渉によって、またしてもワルシャワ条約軍向けの光学機器を作らされるはめになったという。そのつかの間の期間、二眼レフの Flexaretシリーズを作っていたと言うことだ。

チェコスロバキアのこのメーカーが、つかの間、「自民族の敵」の軍隊のための製品ではなく、自分たちのためのカメラを作れた時期、そして、社会主義がまだ輝いていた頃の時期が、このカメラの生産された時代なのだ。

そんな事を聞くと、チェコ好きな私としてはやっぱり欲しくなってしまうじゃないかー、ということで、衝動的に落札してしまったのがこれ。まあ、そんなご大層な値段ではなく、8000円くらいだけれども…。

レンズはMirar 80mm/F4.5。ちょっと暗め。フィルタはかぶせ式の30mm(ステップアップリングを自作しようか?)。シャッターも絞りも正常に動作するようだ。レンズも時代を考えれば十分にきれい。

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中も、一部修復?の跡があるけれどもおおむねきれい。

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ファインダーのところにはMADE IN CZECHOSLOVAKIAの文字が…。 あー、一昨年にプラハ行った頃にもっと銀塩写真にはまっていたら、 現地のカメラ屋とか回れたかもしれないけれども…まあ、めぐりあわせというもの、仕方がないね。

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レンズが暗めなので、ISO値の高いフィルムでまずは試し撮りをしてみようかな。楽しみだ。

ということで、Tri-Xとプレスト400を入れて、生田緑地で試し撮りをしてみました。なかなかいいカメラですね。(2009/02/01 追記)