もんちほし個展「蒸気」@ 画廊・珈琲Zaroff

タグ: アート

初台にある画廊・珈琲Zaroffという場所で、 もんちほしさんの個展が開かれているということで行ってきました。

[image]

小さな階段を登って建物の二階に行くと、こぢんまりとした、素敵な空間が広がっていました。

[image]

今回は新作5点プラスリメイク3点。 今まで、もんちほしさんの作品の展示スタイルとしては、 Illustratorで描いた作品をオフセット印刷(多分)で展示していたのですが、 今回はそこを大きく変えてきて、和紙にジークレーでプリントし、 それをアンティークの額に入れた形での展示スタイルになっていました。

[image]

多くの作品は、この額の中にマット無しで2枚のガラスに挟まれ、 壁面に浮かぶように展示されています。

[image]

何か、今まで見ていたもんちほしさんの作品とは、 驚くほどの違いが感じられました。

そう、以前から疑問に感じていたことがあります。 一点物のアナログなアートというのは、 なぜあれほどまでに「力」を放つことがあるのだろう。 その「力」は、デジタルの世界にはどれくらい入ってこれるものなのだろうか、 という疑問です。

この会場を見て回った時に感じたのは、 そういう意味での「力」に近いものだったように思います。

製作過程に関する資料も置いてありました (これは松井冬子さんの個展の影響もあるのかな? 実は松井冬子展は、私はもんちほしさんからの紹介で観に行ったのだったりする)。

[image]

これらを見つつ、いろいろとお話を聞いてみると、 たとえば額をMacの前に置きながら、 Illustratorで仕上げて行ったりとか、 この額と一体となった作品の仕上げを行なってきたとのこと。

[image]

もしかすると、現に存在しているこの「額」に向かいながら、 額と一体となったたった一つの実体として、 どのような形を創っていくか、という方向性で作品が作られているから、 このような存在感を持った作品になっているのかなぁ、などと妄想しました。

[image]

ともあれ、音楽にしろアートにしろ、 ちょっとしたきっかけで注目したアーティストさんが、 しばらくしてライブなり作品なりで会心の一撃を放ってくれると、 やっぱり見守っているファンとしても嬉しいものですよね。

ちなみにオリジナルの額つきの絵の方もとーっても欲しかったのですが、 今は諸事情でちょっとうちに大きめの絵を導入できる状態ではないので、 またそのうち、かなぁ (いや、一番欲しかった作品がすでにSOLD OUTだったというのもある)。 とりあえずジークレーでプリントされた小さめのサイズの画集の方を買ってきました。

[image]

ところで、この会場内でBGMとして流れていた未知瑠『WORLD'S END VILLAGE -世界の果ての村-』iTunes Store というアルバムが実に私好み過ぎて困る。速攻でiTunesで買ってしまった…。 あと、これまた会場に置いてあった諸星大二郎の漫画『私家版魚類図譜』もあまりに面白かったので、ついAmazonでポチりそうになっている。

いつもいろいろよいものをご紹介ありがとうございます。 そして、素敵な個展を見せていただきありがとうございました。 今後のご活躍も期待しております。