三重城はテンペストでガッカリ観光地になるのか?

ということで、自転車で再び那覇の中心部に戻ってきました。 ちょっと寄り道してみたのは三重城(みえぐすく, みいぐすく)。 「テンペスト」では寧温と朝倉が幾度となく会い、 そして様々なことが起きる重要な場所です。

以前このサイトでも紹介しましたが、 三重城は葛飾北斎が「琉球八景」の一つとして描いた(『臨海潮聲』)場所としても有名です。 那覇港の入り口にある、青い海に囲まれた小さな城跡です。 那覇からはいくつかの橋を渡って行きます。 綺麗ですね。

葛飾北斎 琉球八景『臨海潮聲』

そんなロマンチックな場所の今のお姿がこれ。 ロワジールホテルの裏庭の駐車場にある目立たない小さな丘です。 しかも上には海上保安庁の施設とそれに付随するアンテナが立ってます。 三重城の東側は全て、明治から大正にかけて埋め立てられてしまいました。 こんな状況なので、ドラマ版では真栄田岬で撮影されたそうです (石垣はドラマのために一時的にセットを組んだらしい)。

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まあ、それでも入ってみましょう。入り口の階段には鳥居があります。

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この階段横には水神が祀られている拝所があります。 ここは港にある拝所ですので、航海祈願などが祈られたのでしょう。

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上に登るとこんな感じです。

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西側はかろうじて那覇港の海がまだ見えます。

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かつては対岸にも対のように、同じような城跡である、 屋良座森城(やらざむいぐすく)というものがありましたが、 こちらは米軍那覇軍港の施設中に埋もれて既に影も形もありません。

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振り返るとこんな感じでちょっとガッカリ。 「テンペスト」でちょっと有名になったので、 ぜひ興味を持った方は行ってみてガッカリ観光地ぶりを楽しんでください。

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そういえば那覇軍港が返還されるっぽいけど、 屋良座森城跡を復活させてくれないかなぁ。 あと、同様に軍港の中にある御物城(おものぐすく)の上のあの変な建物は取壊して、 往年の建物を復活させて欲しい。まあ、 絶対そんな事しないでサンディエゴのフィッシャーマンズワーフみたいな変な商業施設作りそうだけど。あるいはまた無粋な道路を作るか。 そんなことを考えながら那覇軍港を眺めます。

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それはともかく、このよく目立つ拝所以外にも…。

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柵の外にいくつかの小さな拝所がありますね。

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こういう風景は、割と昔から残っている風景なのかなぁ。

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ということで、このあと若狭のちはや書房に寄ったり (那覇港の海底トンネル、もうすぐ開通みたいだけど、 若狭海浜公園のあたりがまた全然変わっていてびっくりだった)して、 宿に戻りました。

本日のサイクリングのルートも、ルートラボで描いてみました。 距離は49.2km、消費カロリーは1118kcalでした。

続く。