Lily Chou-Chou 2010.12.15 Live "エーテル"
"dž"って、MacだとOption+Shift+C Option+Tで出るのね…。
てなわけで…はてさて、リリイ・シュシュが9年ぶりに復活だそうですよ…というのを先日のSalyuツアーで知ったわけですが、行ってきました。会場は中野サンプラザ。
少し早めに着いたので、中野の青葉に初めて行ってみました。かなり私好みのラーメンでしたね…。なるほどこういう味なんだ。
クリスマスツリーが飾られた中野サンプラザの前には、既に列が出来ていました。青リンゴ持った人はいなかったな(笑)。
会場に入ると、「エーテル」を意識したのかとても濃いスモークと、そこに流れるドビュッシー。
僕がSalyuを知ったのは、まだSalyuという名前で活動する前、リリイ・シュシュだった頃にテレビから流れてきた「共鳴(空虚な石)」 だったと思う。あの曲に圧倒され、でも映画の存在も知らず、CDを買ってきてひたすらヘビロだった。それが当時の僕のリリイ・シュシュの思い出。
会場の照明が落ちて、まず最初に流れた曲がその「共鳴(空虚な石)」 。リリイ・シュシュの頃のライブには行っていないので、この曲を生で聴くのは初めて。すごい、すごいんだけど、やっぱり当時のリリイ・シュシュとは歌い方が違うんだよね。
でも、続く「愛の実験」 「飛行船」 あたりからはあまり気にならなくなってきて、前半のアルバム「呼吸」からの曲の連発には感動した。特に「飽和」 は素晴らしかった。MCはおろか、曲間で拍手する間もほとんど与えない連続ライブ。すごいな。
そして黒いドレス姿、新しいリリイ・シュシュのアー写のイメージ通りのSalyuが素敵過ぎる。
さて、リリイの曲だけだと少ないからどうするのかなぁ、と思ったけども、Salyuの曲からも数曲セットリストに入ってましたね。あまりリリイの曲に混ぜても違和感の少なそうな曲。
これには当然賛否両論ありそうだけど、やっぱり「鏡」 とか凄かったなぁ。あと、前半をピアノの伴奏のみでしっとり聴かせてくれた「プラットホーム」 は…これはいくらなんでもSalyuだなぁ、と思ったけどやっぱりよかった。
「砂」 は実は持っていなかったので、知らなかったんだけどいい曲ですね。実は「Peaty」のC/W曲だったのね。すみません、夜にiTunes Storeで買いました(笑)。
さらにもう一曲、全く聴いたことのない曲をやっていたんだけど、これがものすごくカッコ良かった。どうやらネット情報によると「memory」という曲らしいんだけど…素晴らしすぎる。これはリリイの曲として今後リリースされるのだろうか。楽しみすぎる。
そして「飛べない翼」 に続き、僕が凄まじく大好きな「回復する傷」 。空気が浄化されるような力。もうこのあたりは僕はすっかりステージに呑まれていました。そして新曲の「エーテル」 。初めて生で聴く「エーテル」にすっかり包まれた感じ。
最後の「グライド」 をバックに映画のようにエンドロールが流れ、結局一度もMCもなく、曲間の休みもほとんどなく、2時間近く歌い続けたリリイ・シュシュは袖に去って行きました。まさにひとつの映画のような、夢のような感じで。
終わったあと、ネットを覗くといろんな意味で賛否両論で、まさに映画の「リリイ・シュシュのすべて」のよう。多分、この反応までも含めた、「リリイ・シュシュの復活」、そして「エーテル」だったんだろうな。
たとえばCoccoがこの間のツアーで、「ブーゲンビリア」からの曲を沢山歌っていたけど、やっぱりそれは当時の「ブーゲンビリア」じゃないんだよね。だって10年以上の時が経ってるんだもん。
リリイ・シュシュの場合は、過去の姿が映画という完成した形でタイムカプセル化しているから、さらにそういう感情が加わるんだろうね。
でも、9年の時の間に、僕達も色々なものを吸い込んで年を取る。そしてリリイ・シュシュも、Salyuとしての人生を吸い込んで年を取る。そんな今のリリイ・シュシュの姿が見られたのがこの復活ライブだったんじゃないかな。そんな、素晴らしいライブだった。
エンドロールの最後に "See you soon, not so far." … そうね、また会いたいな。
セットリスト(ネットを参考にさせていただきました)。
- 共鳴(空虚な石)
- 愛の実験
- 飛行船
- 飽和
- エロティック
- 再生(Salyu)
- アイアム(Salyu)
- 鏡(Salyu)
- 夜の海 遠い出会いに(Salyu)
- プラットホーム(Salyu)
- アラベスク
- 砂(Salyu)
- landmark(Salyu)
- memory(?)
- 飛べない翼
- 回復する傷
- エーテル
- グライド
蛇足。私の後ろのほうでライブ中ぺちゃくちゃ喋っている人がいてとても迷惑でした。特に、「回復する傷」の間さえも喋っていて本当に腹が立った。喋るならロビーに出て思う存分喋ってください。