ある島国の歴史

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6月23日は沖縄慰霊の日。とにかく沖縄にはいろいろな事が起こったこの1年ほどでしたね。

さて、歴史は繰り返すというものだけれども、いろんな意味で面白いと最近思っている国の歴史があるので、ちょいと紹介してみたい。

それは、ある島国の歴史。

その島国ではしばらく内戦が続いていたが、終結し、安定の時を迎えた。

そうすると周囲に軍を送り、覇権を広げた。そしてしばし落ち着いた平和の時を得て、周囲の国々との交易を通じてとても繁栄した。

ところが、技術の進歩や国際情勢の変化でその交易に暗雲が漂い、そしてさらに、その権益を狙った海の向こうの大国と戦争になった。

局所的な勝利はあったものの、圧倒的な物量や軍事力の差で、海の向こうの大国にその国は屈服した。

しかし戦争が集結すると、島国は形式的には独立を維持することを認められ、大国の影響下に入って、平和な時代を謳歌した。

軍事力などは大国によって制限されたが、一方で防衛に必要な兵器は大国から供与されさえもした。

この間、官僚機構は腐敗し、民衆から過多に税を徴収し、私腹を肥やした。官僚は庶民の怨嗟の的となった。

しかし時が過ぎ、海の向こうの大国も、さらなる技術の進歩などに起因する国際情勢の変化にさらされ、国を揺るがす大きな危機となるような事件がいくつも生じるようになってきた。

そしてその変化は、島国にとっても無関係ではなく、国の大きな危機を意味するようになった。

島国の中には、「この巨大な国難には、大国と密接に連携して対処しなければならない」、という人々と、「古いこの平和な体制をそのまま維持したい」、という人々がいた。

この前者の人々は、この危機に国際的な視野で必死に取り組み、何とかこの島国の存続を維持するべく奔走していた。

ところが大国で政変が起こり、前者の人々は後ろ盾を失った。そして権謀術数を重ねた後者の人々の策略によって、前者の人々はことごとく失脚した。

島国の危機を必死に防ぐ中心的な役目を果たしたある有能な政治家は、自ら命を絶ったとされるが、謀殺説も疑われている。

この結果として、島国の政府には、激動の時代に対処する能力を持った人材がいなくなってしまった。

…………

この国がその後どうなったかというと…。

…………

海の向こうの大国は、危機に陥りつつも新しい国際情勢の変化に適応した。それは幸運に助けられた綱渡り的な過程ではあったけれども、奇跡的に成功した。

一方、島国は統治能力を失い、周囲の別の国に助けを求めるも、その国も滅びつつあったため、結果として何の効果もなかった。

最終的に、島国は大国に併合された。

その後の歴史で、かつて島国であった地域は様々な悲劇を体験することになる…。

さて、どこの国のことでしょう?