再開発で失われゆく旧津久井道(1)
府中街道の小田急線陸橋から向ヶ丘遊園・登戸駅方面を望む。
さて、小田急線登戸駅・向ヶ丘遊園駅近辺は、住所はほとんど登戸となっており、 かつての登戸宿の跡である。 その時の街道筋が「津久井道」だが、現在津久井道と呼ばれている世田谷通りではなく、 旧津久井道と呼ばれる細い道筋がその名残となっている。
登戸一帯は現在再開発が進んでおり、この旧津久井道の殆どは、 再開発の過程で失われてしまう。 まあ、それも時代の流れで仕方がないのだが、 幸いまだほとんどの道筋が残っている現状で、 せっかくだから記録を残してみようということで、歩いてみた。
まずは、府中街道沿いに頃合もよく再開発に関する看板があったので、 写してみる。 赤い枠が再開発対象地域、 オレンジの線が現在の道筋、 緑が再開発後の道筋で、濃い緑がすでに完了している部分。 そして青い線が、旧津久井道。
この再開発区域内の旧津久井道は、 図中(7)と(8)の「小泉橋」と書かれたところから、くねくねと複雑なカーブを描きつつ、 (6)の多摩区総合庁舎の方へ伸びていきます。
そしてそこから(5)のところのシケイン (かつての宿場町には、江戸に攻め込む者を攻撃しやすくするために、 わざわざ通りにくいS字の急カーブを設けたという話を、 妻籠宿・馬籠宿に行ったときに聞きましたが、 そういうものなのでしょうか?)を越えて…。
登戸駅のあたりから、かつて多摩川にあった登戸渡しの場所まで伸びています。
ということで、まずは府中街道から歩き始めよう。
小泉橋。
そのすぐ先は、すでに新しい道路のほうがメインに使われていた。
古い道、つまり旧津久井道はこちら。すでに車の通行はできなくなっている。
道路の切り替えは9月3日だったらしい。
幸い、歩行者の通行はまだできるので、旧津久井道側を歩いてみる。
右の新しい建物は、この旧津久井道側に入り口はすでになく、 新しい道に面する形で建てられていますね。
ここで通行止め区間は終了。この先はまだ新しい道はありません。
ちなみに、ここで振り返るとこんな感じ。
新しい道の方を振り返るとこんな感じ。
さて、さらに旧津久井道を進みます。
蕎麦屋「さらしん」。とても美味しい蕎麦屋さんだけれども、 ここも再開発の対象地となっていて、移転予定。
その先は広く両側とも更地になっていて、 今日はお祭りがあるので、そのテントが置かれていたりしました。
さて、向ヶ丘遊園駅から通じる道、多摩区役所の前にやってきました。
続く。