宝美 他 『薫風と空蝉』@ 吉祥寺 Star Pine's Cafe
ということで、ちょっとここ数日忙しかったのですがなんとか抜け出して吉祥寺に宝美(ぼうみ)さんのライブへ。
Star Pine's Cafeの前に来たら、ひっそりと会場に入る帽子を被った黒い服のベリーショートの女の子の後ろ姿が…って宝美さん本人じゃん(笑)。声をかけたらマスクをしていたので、あれ、今日は喉が悪いのかなー。なんて思っていました。
とりあえず他の出演者では日向ひとみさんがなかなか私としては気になったなぁ。また機会があれば聴いてみたい。
てなことで、宝美さんは今日は3番手。相変わらずあのウィッグは青い照明でかつてのBONNIE PINKばりの赤さに見えます。
ピアノは櫻井大介さん。一曲目は千年恋歌。あー、本当に今日は喉が辛そうだ。いや、冷静に考えるとこれでも十分いい声でいい歌ですし、今日初めて聴く人ならこれでもいけるかなぁ、とは思いますが、普段のあの圧倒的な余裕っぷりを知っているからねぇ。
ところでこの場面での照明が素晴らしかった。真上から強い白い光。輝いて見えましたよ。
ここでギターとパーカッションが加わります。ギターは佐藤大剛さん、パーカッションは中北裕子さん。ギターの佐藤さんは多分宝美さんとは初めてだと思います。
「次は『4:26』(「よじにじゅうろっぷん」の発音ですが曲名表記はこれが正しいらしい)という曲を歌います」
と、かなりのガラガラ声でMC。え…、ここまで普通に喋ってガラガラな声で、さっきのあんな高音出せてたの? と逆にびっくり。
そして「4:26」。聴いていると、とても苦労して息をコントロールしながら高音を出しているのがわかる。いつも何の不安もなく歌声を聴いていられる宝美さんがここまで苦労して声を出しているライブってのは初めて。がんばれ。
「人生かつてないくらい声が嗄れてます」
とのMC。次は「紫慕情」。この曲はやはりパーカッションとギターが素晴らしい。しかし…いつもの宝美さんを知らなければ、普通に凡百のアーティストさんより上手い歌声なんだけどね。悪い状態でこのレベルまでキープできるのはすごいな。
「いやー、本当に今日のライブはある意味貴重ですよ本当に…(トホホ)。曲を知っている人は一緒に歌ってくれると嬉しいです、という感じです…」
よし、めげてないめげてない(笑)。ここで新曲の「透明な空」。通常コンディションで聴いていないので、高音部が弱くなっているのかも知れないけど、いい曲でした。今度はいいコンディションの時に聴きたいですね。
「風景」、それでもとても楽しそうに歌っている宝美さんがいいね。一緒に歌ってください、で結構みんな歌ってくれてました。よかった。
「一息つきましょう」
と言うことで、MC。自分はひとりぼっちだ、と思うことが多い。でもあるとき気がついたんだけど、人間みんな生まれた時からひとりぼっちじゃないかと、そう考えてやっぱり周囲の人に感謝するようになったと。
「でも寂しくなることもあるねん」
共感こそ救いだと、そう思う。そして転機となった曲「心の鍵」。
本当に、これだけ見るからにがんばって歌う宝美さんを見るのは初めて。でもなんか、いろんな意味で記憶に残りそうなライブでした。
「アンケートが入っているので、『今日全然声出てないやん』とか一言でいいので、書いてください」
ということで、ラストは「神様。」でした。いやー、いつもはボーカルが完璧すぎるという、ある意味隙がなくて困る人なのですが、こうやって必死に四苦八苦して歌っているライブってのもまた貴重ですね。本当にお疲れさま。ご自愛くださいませ。
ということで本日のセットリスト。
- 千年恋歌
- 4:26
- 紫慕情
- 透明な空(新曲)
- 風景
- 心の鍵
- 神様。
帰りに宝美さんに挨拶。声の話をちょっとして、「次回と次々回のライブは行けないから、じゃ、次は多分大阪で!(笑)」…ということで。