朝、新幹線で西へ。 実はちょっと名古屋に行く用事ができたのですが、その前に少しだけ足を伸ばして京都に寄ることにしたのです。
目的は、相国寺承天閣美術館で行われている開基足利義満600年忌記念「若冲展 釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会」に行ってみたかったのです(会期は5月3日〜6月3日)。これを逃すともういつ見られるか分からないというふれこみだったこともあり…。
相国寺にもともとあった、伊藤若冲に寄進された「動植綵絵」(30点)「釈迦三尊像」(3点)は、もともと宗教儀式に使われていたものですが、明治時代に入って廃仏毀釈で経営がピンチになった相国寺が、どうしても手放せなかった「釈迦三尊像」を残し、「動植綵絵」を宮内庁に寄進することで当時のお金で 10,000円(多分すごい額?)を得たのだそうです。
で、今回はその「動植綵絵」が相国寺に120年ぶりに里帰りし、当時の配列を想像して一堂に並べられた姿で展示され、関連する様々な作品も別室で同時に展示されているのです。
ということで、もうすぐ京都です。
到着しました。相国寺は同志社大学のそばにあるようです。
同志社ってこんな場所なんだ! はじめてやってきたのでちょっとびっくり。お上りさんですので(笑)。
相国寺。開場時間である10:00の直前に着くように計算したのですが、 既に人がたくさん集まってきています。 一般拝観はこのイベントのためやっていないようですので、 全員がこの「若冲展」のためにやってきた人なのでしょう。
チケットの購入で10分ほど、その後会場にはいるまで20分ほど待ちました。
大混雑のなか、たった二つの展示室を2時間もかけて鑑賞することになりましたが…。本当に無理してでも行ってよかった!
「動植綵絵」…本当に、ものすごい完璧な保存状態で、ダイナミックな躍動感あふれる動植物たちの幻想の世界を30種類、ビビッドな色は多分制作当時ほとんどそのままの姿で、堪能させてもらいました。圧倒的な迫力です。最前列かぶりつきで、1時間かけて見てしまいましたよ。
そして、それとは対照的に、模写故に個性を徹底的に抑えた「釈迦三尊像」が、左右15点ずつの「動植綵絵」に囲まれ、静謐な雰囲気を出していて素晴らしかったなぁ。
第1展示室の、関連作品の展示の方もなかなか面白くて、初期の作品なども展示されていたりするんだけど、何と言っても襖絵が面白かったですね。特に、壁一面に葡萄が描かれたあれは素晴らしかったなぁ。
迷うことなく、目録などを購入しました。あとでゆっくり余韻にひたろう。 もしどこかでこの絵を見るチャンスがあったら、是非見てください。超、お薦めです。