MRTの台大医院駅まで移動。ここから総統府まで歩きます。駅前は二二八和平公園。 この公園の名の元になった二・二八事件は、1947年に発生した台湾の現代史を語る上では外せない事件 (参考資料:Wikipedia「二・二八事件」)。 現在でも死者の総数は分かっていないが、3万人余りが殺害、処刑され、 この時に発令された戒厳令が、民主化が始まる1987年まで続いたという事件です。
これが二・二八事件紀念碑。
この門を抜けて公園を出、少し歩くと総統府が見えてきます。
見えてきました。
中華民国総統府。立派な建物です。かつての日本の台湾総督府の建物です。
時間は午前11時。間に合った。平日の午前中のみ1階を公開しています。 現在の政府の建物であるため、警備は厳重です。 小銃で武装した憲兵のいる場所で、パスポートを預けて見学のバッジをもらいます。 荷物なども最小限のものを除き、ここで預ける必要があります。 なお、中華人民共和国の国籍の人は入れません。
内部は撮影禁止であるため、写真はありません。 日本からの見学客が10人くらいいたこともあり、 日本語の案内をしてくれる係員の方が解説してくれました。 台湾総督府から中華民国総統府にいたる歴史、 歴代台湾総督と中華民国総統について、 戦前の貴重な歴史資料、現在の台湾の産業、文化などについて、 1時間ほどかけて解説してくれました。
この総督府の建物は、上から見ると日本の「日」の形を模して作られており、 その二つの四角の内部が庭になっています。 このそれぞれの庭に、日本と台湾の文化を象徴する形で庭が造られているそうです。
まあ、日本語での解説なのでリップサービスもあるのでしょうが、 歴代の台湾総督がいかに立派な人物であったか、 戦前の日本の台湾統治が台湾にどれだけ貢献したかを長く説明してくれました。 ここまで褒められると、日本人としては、いやあ、そうは言っても問題点はいろいろあったでしょう、 とか思ってしまうのですが…、考えてみればどんな統治行為も、 100パーセントの完全無欠の素晴らしいものであり得るはずはないわけで…。
少なくとも、総合的に見て台湾にとってよいことがいろいろあったというのは事実なのでしょう。 それをちゃんとこういう公的な場所で解説しているというのは、台湾人の懐の深さなのかなぁ。
さて、パスポートと荷物を返してもらい、中正紀念堂まで歩いてみることに。
景福門(東門)が見えてきました。道はロータリーになっています。 この向こうが中正紀念堂です。
中正紀念堂。でかい!
でもちょっと暑かったので、ここを奥まで歩く気力が…。 ということで、MRTで室内でいろいろ楽しめそうな場所へ行くことに。 MRTの中正紀念堂駅はなかなか豪華です。
ちなみに、現在もMRTの切符は磁気カード式のものが使われていますが、 次第にこのコイン式のものに置き換えられつつあります。 このコインは非接触式のICチップが内蔵されていて、 入る改札でタッチ、出る改札で投入することで利用できます。
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