2003 年 8 月 21 日 (木) ロサンゼルス

タイムゾーン: -7H 日本との時差: -16H

さて、今日もダウンタウンを一人歩き。 再度リトル・トーキョーへ DASH バスを使って移動。 DASH って 25 セントで乗れるのか、安いなぁ…。

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前から行ってみたかった、 全米日系人博物館に行ってみました。中の写真はありません。 見に来ている人々には、 意外に日系ではないヨーロッパ系やアフリカ系アメリカ人が多く、 ちょっと驚きました。

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真珠湾が攻撃されたその日、 FBI は日系人コミュニティの重要な人物を拘束し、 その後その他の日系人も、アメリカ国民であるにも関わらず、 収容所に集められます。 ドイツ系住人などには同様の措置が取られなかったことや、 調査によって日系人の間により強いアメリカへの愛国心が見られたということが当時既に明らかになっていたことを考えれば、 明確な人種差別政策であると言えます。

しかし、日系人部隊はヨーロッパ戦線で人一倍勇猛果敢な活躍を見せ、 後に太平洋戦線でも重要な役割を示しました。 そして戦後、旧敵国人という差別を受けながらも、 アメリカ社会のなかで日系人は「アメリカ国民として」、 重要な立場を担うようになっていきました。

ここには、 このような歴史の記録と、関係する物品の展示がなされています。

このように、アメリカという国に忠誠を果たし、 祖国である日本と戦ったとも言える日系人の姿を、 美談として感じ、誇りをもって語ることができる日本という国と日本人を、 私は誇りに思います。 日系アメリカ人の彼等は立派なアメリカ国民であり、日本人であり、 そして侍だったのだと思います。

展示品を見て、その背後にあったさまざまな感情を考えると、 本当に涙が出そうになってしまう展示品も多くありました。 展示品の解説ビデオを上映するコーナーがありますが、 これを見るといくつかの展示品のサイドストーリーを知ることができます。

生まれたのと違う国に住むこととはどういうことか、 国籍とは何か、ある国の市民であるとはどういうことか、 民族のアイデンティティとはどういうものか、 この人々は真剣に考え、そして日系のアメリカ人としての生き方を全うしたのです。 まだ NHK スペシャルの『昭和の戦争と平和』を見たばかりで、 様々なことをずっと考えていた私にとっては、 非常に思うところの多い展示でした。

こちらの館は 2004 年秋オープンのようです。

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奥には MOCA の別館があります。 ちょっと時間がないのでまた今度ね。

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『エル・プエブロ州立史跡公園』に続く。


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