渋谷に行く用事があったので、 もう一度 Cocco の絵本『南の島の星の砂』原画展によってみる (PARCO Part3 7F で 11 月 11 日まで開催)。 この間行ったときは 20 時ちょっと前と、 もはや閉店寸前の頃に行ったのですが、 今日はまだ 16 時前と、普通の時間に行ってみました。
そうしたら…。何なんでしょう、この人混みは。 前回行ったときは 10 人くらいしか人がいなかったため、 非常にのんびりと見ることができたのですが、 今日は列が 7 階から 5 階まで階段を延々とできていて、 絵の前に行くまでに結局 30 分かかりました。
うーん、1 年半前に突然引退したアーティストが絵本を出して、 本人が来るわけでもないこういう地味なイベントに、 これだけの人が集まってくれるというのは、 本当にすごいことだな…と、素直に感動しました。 記録よりも記憶に残る、とはまさにこういうことなのだなぁ…。
しかし、この絵はじっと見れば見るほど味があるなぁ〜。 しかも最後の自画像は物凄いビビッドな色使いの中に、 本当に引き込まれるような生命力に満ちている。 かつてはタナトスの象徴のようだったアーティストが、 今はこれだけ生命力に溢れた自画像を描いているところに、 何か感慨深いものがあります。
メッセージを書いたパネルは、前回のとは変っていました。 しまった、これ、もしかして日替わり? 細かい文面は覚えていないけど、こんな感じ。 「一枚目の絵は世田谷の自宅で 2001 年の 6 月に 1 時間で描いた、 この調子なら絵本なんてすぐにできると思った。 でもそこから先に進めなかった。 沖縄に戻って 1 年半、やっとこの絵本に星の砂を降らせることができた。 今、これを渋谷で書いているけれども、 ここにはもう懐かしさに満ちている。 たくさん会いたい人がいるなぁ」……泣いた。
……僕はもう一度沖縄に行きたくなりました。